





kanie report とは
kanie report は、ひとつのレース海面について、過去の風を数え、当日の朝に使える判断まで落とし込むレポートです。予報サイトの数字をそのまま伝えるのではなく、「この海面の、この季節に、何が起きてきたか」を観測データで数え、「今日はどの型の日か」を朝の3つの数字で見分け、「ではどう走るか」までを書きます。
How to analyze
分析手順は4段階です。(どの大会でも同じ順番で進めます)
集める ── 実測を、複数の高さと場所から
公式の気象台データだけでは、レース海面の東西で風が違う日を捉えられません。そこで次を組み合わせます。
1.現地の風速計:海面のすぐ近くで長年動いている民間の観測点から、1分値・10分値の提供を受けて使います(許諾を得たうえで、定期取得も行います)。
2.公的観測:気象庁アメダスの10分値、海洋データセンターの沿岸海上気象(30分値)、海上保安庁の気象現況。海の上と陸の上、堤の内と外を比べます。
3.予報モデル:MSM・ECMWF・GFS・ICONの前日予測を定時に自動取得して蓄積し、あとで実測と突き合わせられるようにします。
4.地形と天文:防波堤・消波ブロックの端点座標を地図上で実測し、水深と合わせて海面図にします。太陽の方位・高度も時刻別に出します。(午後の逆光はマークが見えるかどうかに直結します)

分ける ── 「その日がどの型か」を先に決める
過去10年分の同じ時期を、風のパターンで日型に分類します(例:北東系持続/海風転換/強風日/南寄り終日)。型ごとに、出現率・時刻別の風向・風速・振れの大きさ・転換時刻を集計します。
これが効くのは、 海面のくせは「平均」には出ず、「型」に出るからです。平均風向を1本の矢印で描いても、半分の日は当たりません。型に分けて初めて、朝の観測で今日を当てはめられるようになります。
過去の風を数える
今日はどの型の日か
そして、どう走るか
走らせる ── コース取りの損得を、秒で比べる
型ごとに風の場をつくり、レースを1万回シミュレーションして、コース取りの選択肢(左奥・左寄り・中央・右寄り・右奥、風下は左・中央・右)を全部走らせ、所要時間を比べます。どの戦略も同じ1万ケースを走るので、差を小さな誤差で測れます。
さらに、艇の上から見えている情報だけ(前方の左右の風速差・直近10分の振れ・境目までの距離・いま自分がどちらの風の中にいるか・時刻)を入力に、決定木で判断ルールを学習させます。学習は後ろのレグから順に行い、レグ途中での選び直しを織り込んだうえで入口の選択を決めます。数字はすべて、学習に使っていない別の1万ケースで測ります。
確かめる ── 出した予想を記録して、後から答え合わせする
当日朝に発信した判定を1行ずつログに残し、その日の実測・前日予測と突き合わせて記録します。外れた日は外れた記録として残します。版を重ねるたびに、仮定の置き方が実測に置き換わっていきます。
